た・ま・な・お・と

おんがくとピアノのことを書いています

子どものピアノ演奏

以前、とあるピアノの発表会を見に行ったとき、子どもたちの生気のないおじぎが気になりました。ステージに上がってピアノの前に立つと、無表情で元気のないおじぎをする。

 

子どもってもっと元気なはずじゃないの?「ぼくのわたしのチョーカッコイイ演奏きいてきいてっ!」っていうハツラツ感がまるでない。弾く前から元気ないんじゃぁ演奏が上手く聞こえるわけがない(どんなに技術的に巧くても)。

 

礼儀作法の訓練のために、しおらしいおじぎをするように指導されているのかもしれないけど、人前で弾く演奏はまがいなりにもエンターテインメントなんだから、聴いてくれる人に笑顔を振りまいてサービスするのが、エンターテインメントの礼儀。

 

お客さまの心をわしづかみにして、「この人の演奏をまた聴きに行きたいなぁ(お金を払ってでも)!」って思わせる、サービス精神あふれるパフォーマンスをするのが、エンターテインメントの基本中の基本。ピアニストはエンターテイナー。エンターテイナーは、日本語で「芸人」。

 

「芸術家」って言いかえてもいい。人の心を動かすものが「芸術」なら、人を楽しい気持ちにさせるのも「芸術」。「芸術」は、「芸能」を桐の箱に入れて、うやうやしくたてまつっただけのもの。だから、「わたくし芸術家ですの」なんて山の手ぶっておちょぼ口で言わずに、「へぃ、あっしは芸人でごぜぇます」って言ったほうが、よっぽどいさぎよくてカッコイイ。

 

日本のエンターテインメントの元祖は、アメノウズメっていう、古事記に出てくる神様。アメノウズメそのまんまのマネは問題あるけど、みなさんに楽しんでいただくんだ!っていう覚悟で、心の中でケツまくって命を削ってパフォーマンスするのが、本当の芸人魂(芸術家魂)。

 

礼儀作法の練習なら小笠原流を習ったらいいと思う。でも、相手に心から礼節を尽くして気分よくしてもらうのが礼儀作法の基本。礼儀作法の練習で無表情のおじぎをしていては落第だ。いわんやエンターテインメントをや。ピアノ演奏の肝心かなめの「心(こころ)」はいったいどこへ行ったの?

 

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